PHASE-48「怒りの日」の感想

PHASE-48「怒りの日」感想

もうとっくに最終話の放送も終わってるのに、いまさら何やってんだ感が強いですが、「機動戦士ガンダムSEED」第48話「怒りの日」の感想です。録画はしたのだけど見る暇が無くて、僕は今日やっと見たのだもの。

 前話ラストで放たれたよく分からない最終兵器「ジェネシス」。ガンダム世界には時々出てくる超巨大光線砲の一種のようだ。その威力のほどが今回判明したわけだが、予想通りといおうか、次々と地球軍のモビルスーツ・戦艦を破壊してゆく。その様がいやと言うほど描写される。しかしこのアニメではこう言うカタストロフと言おうか、大虐殺と言おうか、とにかく人がばたばた死んでゆく場面は何度も描写されているので少し慣れてしまった様な気がする。ちょっと失敗している点ではないだろうか。
 しかしこの兵器に関して、前話でその存在が明らかにされたときから僕は疑問を持っていた。ストーリー的には地球軍が何十発もの(それとも何百?)核ミサイル攻撃を敢行、宇宙要塞を一つ壊滅させて、その事に対する報復としてこの「ジェネシス」が使用されたわけだけど…。
 現代においても、そして大体のガンダム世界においても、「核」と言うのは最強の兵器であり、最大の脅威と言う事になっていると思うんだけど、何十発以上の核ミサイル攻撃に対する報復として撃たれる兵器と言うのは、つまり何十発の核ミサイルより強いと言う事になりそうだけど、(と言うより、その様に描かれているように思えるのだけど、)一体どのような原理でその破壊力を生み出しているのでしょうか。対消滅?(←それが何なのか良くは知らない。)それともやっぱり核?
 大体、巨大な一門の砲と言うのは絵的にはかっこいいけど、現実的にはどうなのか。大きい砲が一門だけでは戦術的に利用しにくいのでは?動かすのにかかるコストも莫大な物になるだろうし…。十分の一の威力の砲が10門の方が良いんじゃないかな…。僕の知識でははっきりした事は言えないけど。
 ちなみに現実世界で人類が作った現時点で最大の砲と言うのは、昔ドイツ軍が作った80cm列車砲と言う奴らしい。80cmと言うのは砲の口径。打ち出す弾丸は5tぐらいのものと7tぐらいのものの2種類があったらしい。もちろんその破壊力もすさまじい物があったのだろうが、使えるようになるまでの組み立てに1500人の人員を用いて6週間かかったらしい。また、運用には500人の人員が必要だったとか。そういったことを考慮に入れると、かかる費用の割りに効果の薄い兵器であったとの事。今後このような兵器が建造される事は二度とないだろう、と僕が読んだ本には書いてあった。
 アニメの感想からずれちゃったな。話を戻そう。ええと…。

 キスシーン多かったね、今回。キラ×ラクス、ムウ×マリュー、アスラン×カガリ。いや、別にいいんだけどさ、艦内に警報が鳴り響いて、出撃間際の急がしい時にそんなことしなくても…とは思いました。でも、そういう時にこそキスしたくなるような気持ちも分かるような気もするんだけどね。戦う男を送り出す女としては。アスラン×カガリの場合は相当しないけど。
 ディアッカとミリアリアはキスこそしてないけど、ミリアリアは複雑な気持ちを抱えつつも、少しディアッカに好意的な感じでしたね。個人的にはこのカップルの(と言うか、ディアッカの)恋を一番応援してあげたいなあ。
 ところで、マリューが首にかけていたペンダントを見てムウが「モビルアーマー乗りだったのか。」と言うようなセリフを言ったと思いますが、誰の事なんだ?僕には分からなかったです。マリューが?マリューの父親か誰かが?それとも昔の恋人?マリューって事は無いか。
 ムウが「俺は帰ってくる」とか言ってたから、その人物は帰ってこなかったのかな。要するにそのペンダントは軍から戦死した兵士の遺族に送られるものなのか?と言うぐらいの事は思ったのですが今ひとつ意味が分からなかったです。なんかセリフを聞き落としでもしたかな?

 最終モビルスーツ「プロヴィデンス」に乗り込み、「使いこなして見せるさ…あの男に出来て、私にできない事があるものか。」と言うようなことを言うラウ・ル・クルーゼ。あの男と言うのはムウ・ラ・フラガの事と分かるが、使いこなすというのは何の事か。雑誌「ホビージャパン」で情報を得ていたので、それがファンネル系の兵器(要するに無線または有線の小型攻撃ユニット。)のことだと分かった。(何かでプロヴィデンスがファンネル系の兵器を搭載していると言う事を聞いていない視聴者には謎のセリフだろう。)
 そう言やそうだな。いまさらだけどさ、なんでムウはファンネル(正しくはメビウス・ゼロ搭載の「ガンバレル」)使えるの?伝統的にガンダム世界ではニュータイプと呼ばれる超能力者(ニュータイプを超能力者と言う言葉でまとめる事には反感を持つ方も居られるだろうがここは勘弁していただきたい。)しか使えないファンネル系兵器をなんで普通の人間であるムウが使えるの?
 いや、いいんだよ、「SEED」世界ではファンネル兵器は普通の人間でも使えるという設定でも。それならそれで良いんだけど、でも確かメビウス・ゼロって言う機体は操縦が難しいとかで使えるのはムウ・ラ・フラガただ一人だと聞いたような読んだような気がする。
 ホントいまさらだけど、すごい突っ込み所だよね。なんで一人の人間にしか使えないような兵器があるの?一つの兵器を開発するには莫大な費用がかかるだろうに、なんで一人の人間にしか使えないような兵器が作られたんだろう。
 まあ良いや、深く考えるのはよそう。とにかくムウは特別な才能があって、ファンネル系兵器を使えると。で、ムウに出来るんだから、そのライバル(僕の印象ではムウよりも強いように思える)ラウにも出来るかもしれない。それは良いんだけど。しかし…。
「使いこなして見せるさ…。」って言う言い方してる所見ると、もしかしてぶっつけ本番?なんだかこの言い方だと、実戦で使った事が無いのはもちろんの事、訓練もろくに受けてない感じなんだけど。いいのかなそんな事で。乗りなれたシグーとか、まだしも実戦経験のあるゲイツあたりに乗るのが普通に思われるんですが。アニメとしてはもちろん新しいモビルスーツが出てきた方が良いんだろうけどさ。まああれかな、たとえ訓練が不十分でファンネルが使えなかったとしても、それでもなおそのプロヴィデンスに乗ったほうが強いのかもね。
 今回のラスト、前回と同じくジェネシスの発射シーンで終わりだったね。前回と同じなんて、芸が無いなあ。漫画家なら連載の2回続けて同じヒキって事は無いぞ。ギャグとしてはあるだろうけど。




© Rakuten Group, Inc.